親が介護施設に入居することになったとき、「実家をどうするか」も同時に考える必要が出てきます。

親が介護施設に入居することになったとき、「実家をどうするか」も同時に考える必要が出てきます。施設入居のタイミングでは、入居手続きや費用の準備で慌ただしくなりがちです。実家じまいまで手が回らず、「とりあえずそのまま」にしてしまうことも少なくありません。

実家の土地のイメージ

施設入居後、実家をどうするかで考えたいこと

施設入居が決まった段階で、次の点を整理しておくと、後の判断がしやすくなります。

  • 実家に戻る可能性があるか(短期入居か、長期・終身の入居か)
  • 施設費用をどう工面するか(実家の売却益を充てる想定があるか)
  • 実家の名義は誰か、判断能力に問題はないか

「実家を売って施設費用に充てたい」という場合、名義人である親の判断能力があるうちに手続きを進める必要があります。判断能力が低下してからでは、前述のとおり成年後見制度の利用が必要になり、時間も手間もかかります。施設入居の相談と並行して、実家の今後についても早めに話し合っておくことをおすすめします。

施設費用の資金計画の考え方

介護施設の費用は、施設の種類(特別養護老人ホーム・有料老人ホームなど)によって大きく異なります。入居一時金が必要なタイプもあれば、月額費用のみのタイプもあります。実家の売却益を充てる想定がある場合は、売却にかかる期間(数ヶ月程度が一般的)も考慮したスケジュールを立てておく必要があります。

空き家対策特別措置法のイメージ

「とりあえず空き家」を選ぶ場合の注意点

すぐに結論を出せない場合、実家を空き家のまま維持するという選択もあります。その場合は、定期的な見回りや管理を誰が担うのかを決めておくことが大切です。放置期間が長引くと、固定資産税の負担増や、建物の劣化による資産価値の低下にもつながります。

施設入居のタイミングで実家を整理した例

親の施設入居が決まったタイミングで、「実家をどうするか」をご家族と一緒に整理したケースでは、まず実家の名義と親の判断能力を確認するところから始めました。幸い判断能力に問題がなかったため、本人の意思確認をしながら売却を進め、その代金を施設費用に充てることができました。

もし判断能力の低下が先に進んでいた場合は、同じ結論にたどり着くまでにもっと時間と手続きが必要だったはずです。施設入居という節目は、実家について考える良いきっかけになります。

よくある質問

Q. 施設入居後、しばらくしてから実家をどうするか決めても大丈夫ですか?

A. 大丈夫です。ただし、判断能力の低下は本人の意向にかかわらず進行することがあるため、名義人である親の意思確認ができるうちに、方向性だけでも話し合っておくことをおすすめします。

Q. 施設費用が足りない場合、実家を担保にお金を借りることはできますか?

A. リバースモーゲージなど、自宅を担保に資金を借りる制度もあります。ただし要件や条件がありますので、個別にご相談ください。

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せと行政書士事務所 代表 瀬戸孝之
瀬戸 孝之(せと行政書士事務所 代表)
行政書士・CFP・1級FP技能士・宅地建物取引士・家族信託専門士・認知症資産相談士。銀行・不動産・保険の業界を経て、実務25年。
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施設入居のタイミングで、実家をどうするか・費用をどう工面するかを、FPの視点も含めて一緒に整理します。「まだ結論は出ていないけれど、選択肢を知りたい」という段階でもご相談ください。

まとめ

親の施設入居は、実家じまいを考える大きな節目です。実家に戻る可能性、施設費用の工面方法、名義や判断能力の状態を整理しておくことで、後の判断がスムーズになります。慌ただしい時期だからこそ、実家についても早めに方向性を確認しておくことをおすすめします。

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執筆者:せと行政書士事務所 代表 瀬戸孝之(行政書士・CFP・1級FP技能士・宅地建物取引士・家族信託専門士・認知症資産相談士)

投稿者プロフィール

瀬戸 孝之
瀬戸 孝之資産トータルアドバイザー
せと行政書士事務所、代表。
行政書士、CFP、FP 1級技能士、宅地建物取引士、家族信託専門士、一種外務員を保有。シニア世代の悩みをワンストップで解決する事務所として、FP、不動産売買、終活、相続対策など、トータルサポートを提供している。