専門家との相談シーン

「iDeCoやNISAは若い人がやるもの」と思っていませんか?実は60代からでも活用できる制度であり、老後資金づくりの選択肢になります。本コラムでは、その基本を解説します。


iDeCoとNISA、それぞれの特徴

iDeCo(個人型確定拠出年金)

  • 掛金が全額所得控除となり、節税効果が大きい
  • 運用益も非課税
  • 原則60歳まで引き出せない(2022年からは加入可能年齢が65歳未満まで拡大)
  • 受け取り時にも一定の控除がある

NISA(少額投資非課税制度)

  • 運用益が非課税(2024年から新制度で非課税保有限度額が拡大)
  • いつでも引き出し可能で流動性が高い
  • 年齢の上限なく利用できる

60代からの活用の考え方

1. 使う時期が近い資金は「NISA」中心に

近い将来使う予定のある資金は、いつでも引き出せるNISAで管理する方が現実的です。

2. 当面使わない資金は、節税メリットも検討

加入可能年齢内であれば、iDeCoの所得控除による節税効果も選択肢になります。ただし60歳(または65歳)まで引き出せない点は要注意です。

3. リスク許容度を見直す

現役時代と異なり、取り崩しながら生活する局面が近いため、値動きの大きい商品に偏りすぎない配分を検討することが重要です。

スマートフォンで調べ物をするシーン

注意すべきポイント

  • iDeCoは加入可能年齢・受給開始年齢のルールを事前に確認する
  • 「絶対に増える」わけではなく、元本割れのリスクもある
  • 具体的な商品選定は、金融商品取引の専門家(証券会社・IFA等)の領域となる


新NISAの制度概要(2024年〜)

つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
非課税保有限度額合計1,800万円
非課税保有期間無期限

2024年からの新制度では、非課税保有期間が無期限化され、長期にわたって非課税の恩恵を受けられるようになりました。60代からでも、無理のない範囲で活用する価値は十分にあります。

iDeCoの受け取り方にも選択肢がある

iDeCoの受け取り方には「一時金」「年金形式」「併用」の3種類があります。一時金で受け取る場合は退職所得控除、年金形式で受け取る場合は公的年金等控除の対象になり、他の退職金・年金の受取時期との兼ね合いで、税負担が変わるため、事前のシミュレーションが重要です。


旧NISAとの違いに注意

2023年までの旧NISA(一般・つみたて)で保有していた商品は、新NISAの非課税保有限度額とは別枠で、それぞれの非課税期間満了まで運用が継続されます。制度の切り替え時期に保有していた方は、混同しないよう整理しておくことが大切です。

取り崩し方の工夫

老後資金として取り崩す際は、値動きの大きい資産から先に使うか、安定資産から使うかによって、資産の持続年数が変わることがあります。相場が下落している時期にまとまった取り崩しを避けるなど、取り崩し方にも工夫の余地がある点を知っておくと安心です。

ゴールで握手するイメージ

よくある質問

Q. 65歳からでもiDeCoに加入できますか?

A. 国民年金の加入状況等の条件により異なります。加入可能かどうかは、ご自身の年金加入状況の確認が必要です。

Q. 老後資金全体の中で、どう位置づければいいですか?

A. 公的年金・退職金・預貯金とのバランスを見ながら、無理のない範囲で活用することが基本です。全体のキャッシュフローを踏まえた検討をおすすめします。


せと行政書士事務所ができること

せと行政書士事務所では、iDeCo・NISAを含めた老後資金全体の設計・シミュレーションをFPの視点でサポートしています(個別の金融商品のご案内は行っておりません)。

執筆者:せと行政書士事務所 代表 瀬戸孝之(行政書士・CFP・FP1級技能士・宅地建物取引士・家族信託専門士)

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投稿者プロフィール

瀬戸 孝之
瀬戸 孝之資産トータルアドバイザー
せと行政書士事務所、代表。
行政書士、CFP、FP 1級技能士、宅地建物取引士、家族信託専門士、一種外務員を保有。シニア世代の悩みをワンストップで解決する事務所として、FP、不動産売買、終活、相続対策など、トータルサポートを提供している。